『モノマネ』について byかんとく

昨日、ガードの基本を書いた。

選手は試しにやってみて、上級生や指導者に見てもらい、

アドバイスを聞き、修正していくことだ。

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ボクシングにおいて、プロであれアマであれ、見た目というのは重要だ。

見た目がきれいでなければポイントなんて取れない。

だから人のアドバイスを聞くべきなのだが、聞くだけでなく、

人から「今のはよかったよ」といわれるポイントを

自身の身体に覚えさせていくまで反復しよう。

ボクシングを通して、最初に覚えるべきはモノマネの勉強だ。

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モノマネとは何か。

芸能人、漫画のキャラクター、同級生、バイト仲間の身近な人間のモノマネは

日常生活の中でよく見る風景であろう。

芸能人はプロとして食っていくために派手なこともしなければならないが、

ここで言うモノマネとは周囲の持っているイメージに、

自分を似せろということではない。

対象となる本物を見て観察し、分析、そして自身の中に取り込むことだ。

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多くの人がボクシングをやる際に真似るのは

コンビネーションなどの攻撃に関わる部分が多いと思う。

確かに多彩な攻撃があればやっていて楽しかろう。

地味なガードのモノマネをやっている人間は少ない。

だが、きちんとしたガードの可否は受けるダメージにおいて1試合終了後には

大きな差が生まれてくる。

ちょっと前で相手のパンチをストップするのと

顔にくっつけたガードでパンチをストップする差がどんなものか

わからなければ一度試してみたらいい。

潮田のフックあたりでな(にやり)

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「顔にくっつけたガードで潮田フックをうけるなんて、そんな怖いことできません」

じゃあ普段の練習ではなぜ意識しないのだろう。

パンチは舐めていいものであろうか。

プロの試合でどこの王者が相手のパンチを舐めて、ガードを下げているのだ?

大きな実力の差があるというのなら分かる。

プロとしてのエンターテインメントも必要だろう。

だが、うちの選手でどこの誰が、同じ実力を持っていると思っているのだろう。

怖いものならばしっかりと自分の顔から離れたところで

ストップする方法を考えるべきであろう。

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「練習相手が潮田さんじゃないですし」

じゃあ練習相手を潮田にしてやろう、フライだろうがバンタムだろうが

パンチを舐めて練習するなら、恐怖を味わってもらうだけだ。

アマチュアの試合でも当たり所が悪ければすぐ倒れるし、

場合によっては病院直行の可能性だってある。

プロのチャンピオンは、どんなに疲れてても相手から目を離すことなんて無い。

疲れたーということよりも、相手の出方を探るほうに意識を保っているはず。

そういうところをモノマネしてホシイ。

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パンチは、自身で効いているように思わなくても、

ダメージはたまるし、スタミナを奪っていく。

それを防ぐためにはきちんとした技術が必要だ。

きちんとした技術を作る第一歩は真似をすること。

まねをしたならば、そういう技術のある人は

なぜそのディフェンス方法をとっているのか分析する。

そうすることで上手い人間のノウハウを自身に取り込めるのではなかろうか?

byかんとく

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