日本のマラソンブーム、いつまで続くんでしょうか。
健康志向でランナーのみなさんはよろしいことであるが、
本格的にマラソンが流行ったのは、ここ5年であろう。前にも書いたが、
以前は簡単に取れていた市民マラソンの締切が定員一杯で早まったりしている。
大規模レースを展開する各自治体と組んで、某大手広告会社が仕掛けているのであろう。
その余波が市民マラソンまで広がるんだから、某大手の影響力ってすごいね。
ワタクシが大学生だった10-15年前に読んだ記事を思いだした。
多分こんな感じだったと思うんだが、、、。
「アメリカでの肥満は、自己管理ができていない証拠であり、
そんな人間が他人の管理はできないという理論から出世の妨げになる。
その影響かNYセントラルパークは毎朝多くのジョギングする人でにぎわっている。」
大阪城公園にランナーステーションができたというのも、同じ現象じゃないか?
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『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』
(町山智浩著、文芸春秋)を読む。
ゆとり教育の弊害が叫ばれて久しいが、これを読む限りアメリカの方がヤバい。
実際にゆとり教育を受けていた立場の大学生にはいまいちわかっていないと思うので、
書いておくと『ゆとり教育』の目的は2つ。
はっきり言って目的の全くない、日本ならではの大学生的モラトリアムを
小学生から経験させることでことで、
①麻雀技術を向上させることで数学的センスを磨き、次世代スーパーコンピュータ
開発をはじめとする理系分野の若手を育てていくため
②無駄にあちこち動き回るという若さという特性を見込んで、
自由な時間を最大限与えることにより、消費の拡大を図り景気を活性化させるため。
みんな知らなかっただろう?
こんなに深遠な計画を日本政府は考えていたんだよ。
だから東北震災対策の予算を、全国の税務署の耐震補強という名目で
建て替えに使うことも深遠な計画のうちだからあんまり騒いじゃだめだよ。
ワタクシのようなパンピーにはわからない深遠な計画なんだから(にやり)。
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脱線したので上述の本に戻る。
アメリカ人は実はあんまり世界のことを知らん、ということが書かれている。
「アメリカ人は単に無知なのではない。その根には『無知こそ善』とする思想、
反知性主義があるのだ。
1963年の名著『アメリカの反知性主義』で、歴史学者リチャード・ホフスタッターは、
アメリカの知識に対する反感の原因のひとつにキリスト教福音主義を挙げている。
福音主義とは、福音、つまり聖書を一字一句信じようとする生き方で
(特に過激なのは聖書原理主義と呼ばれる)、自らを福音派とするアメリカ人は
全人口の25―30%を占めている。
彼らにとって余計な知識は聖書への疑いを増すだけであり、より無知なものほど
聖書に純粋に身を捧げることができる。
中世ヨーロッパでは聖書以外の書物に価値はなかったが、ルネッサンス以降、
書物によって知識と論理的な思考が普及し、近代科学が生まれた。
しかしその結果としてキリスト教信仰は弱体化した。」
(上述『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』p.14)
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そんな風だからアメリカの場合、キリスト教が強い田舎と、科学的見地が
基本である都市部とでは、結構な学力格差が生まれているみたいである。
日本の場合もこの格差はある。
ゆとり教育も自ら情報収集し、対応をする親を持つ都市人民の前では
あまり意味をなさなかった。
しかし情報収集能力を持たない親を持つ子であれば、
情報を提供してくれるのは学校の先生くらいのものである。
上述のキリスト教福音主義は、信者にひたすらの信仰に身を捧げさせたかった。
あれ、某・日本の教育の組合(仮名)も福音主義者の真似をしてるのか?
主義は違えど効果が高いと考えられていることは真似をする、と。
非常に学習欲求が旺盛な組織だこと(にやり)。
by 上述の駄文は、別に批判そのものが目的なのではなく、
こんな本を読むことで別の観点から考察が可能になり、
今までつながっていなかった事柄が結びついていく感覚というのは、
いつになっても面白いもんだなと思う、かんとく