『久々の学内スパーリング』について byかんとく

久々に学内スパーリングを行った。

あれだ、ワタクシの現役時代は、選手だけでも勝手にスパーリングできたが

時代の流れ、危機管理の問題から、最近は指導者立会いの下でしか

スパーリングができなくなった。

まあ、当然といえば当然だ。

だが、日常の中にある程度の危機感を抱いていないと

いざ、危機に直面したときに対応ができない。

そういう即応力、適応力というものは、平和な時代が続けば続くほど、

失われていくものであろう。それを野生ともいえるのであろうが。

・・・・・

そういう意味で、チャンスという場面で、今一歩の攻撃が少ないのが

現状の課題といえるだろう。

現状の採点システムは、ますます強打を的確に入れることに主眼が置かれる。

それはネットで収集した情報である程度の分析ができる時代になった。

例えば、次のアジア大会代表選考会での須佐君の試合。

昔は関東で行われる、そんな大一番の試合は、人伝手に聞くしか方法がなかった。

金がなければ、その場に立ち会うことなぞできず、

人の嘘か真かの伝手情報に頼るしかなかった。

まあ、今ではどういうスタイルが主体で代表選考が行われているのか、

それを概略だけでも知ることができる。

ネットは万全ではないが、答えを予測するヒントはあちこちに転がっている。

要はその意識を持って、あるべき器具をただ使うのではなく、

活用しようとする”意思”があるかどうかは、例えば大学4年間続ければ

大きな差を生むことになる。

・・・・・

さて、そんなことも課題のひとつだが、まずはワタクシが分析する

今回のスパーリングでチームとしての課題を書く。

1、まず、手数が少ない。ダラダラ手を出せばいいということではないが、

チャンスをつかむためには、強いパンチを打つ意識を持ちながらも

相手のディフェンスを崩すための、予備動作が必要。

それが世間で言われるジャブであるが、ただの前の手のストレートだけではない。

それを角度をかえ、さらにはタイミングを変えて打ち込む。

これが重要なのだが、それ以前になんなる前の手のストレートすら少ない。

それではチャンスは生まれない。

2、強いパンチが雑。

大学にしろ、高校にしろ、ジムにしろ、習う場所がどこであれ

最初に教えてもらうワンツーというコンビネーション。

これがポイントを取るために一番活用できるパンチであるのに、

例えば、重心が後ろ足に乗りながら打ったり、フック気味になってみたり。

意図をしているならば良い。

例えばほとんど鋭角なストレートを打っていたとして、

たまに(10回に1回とか)意図してフック系ならば、よりチャンスが広がる。

が、ただ単に疲れであったり、別に意識がいっていて打てていないならば

相手は倒せないし、そんなパンチではポイントにならない。

3、上下のコンビネーションがない。

上なら上ばかりを打っていることが多い。

下を打つのはヘナチョコパンチ。

これでは下に打ったパンチがポイントにならない。

パンチの入射角によってはボディーでも相手が倒れるような、

体重の乗ったパンチを打ち込むべき。

4、ディフェンス技術がただのディフェンス技術どまり。

ディフェンスはあくまで自分が打たれないためのものだ。

だが、打たれないだけではチャンスは生まれないし、

例えば体重が後ろに乗りっぱなしのようなディフェンスは

より危険な状態に自らの身をおくことにつながる。

ディフェンスの後はチャンスが待っている、それを逃すことにもなる。

あくまでチャンスを逃さないよう神経を尖らせながら

最小の動きでディフェンスしうちこむべきだ。

5、自らのスパーリング以外の時間の使い方ができていない。

スパーリングを見るのは良い。それも練習。

だけれども、ただ見ているだけというのは時間の無駄だ。

例えばスパーを見ながら、ロープを跳び体をほぐすことはできるはずだ。

それができないくらいの体力なら、スパーリングなんてさせてない。

あるいは、自分のスパーリングに合わせて、何をやるか考えて

シャドーをしていた人間がどれだけいただろうか。

それが準備ということだ。

その意識が気薄なことが、チャンスを認識できないことにつながっている。

もう一度、ボクシングというものはどんなものなのかを考えてホシイ。

by かんとく

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