『育成システム』について byかんとく

W杯、決勝トーナメント1回戦、日VSパラグアイ。

前半終わって0-0。

公判始まるまで暇なので、心に移ろいゆく由なし事を書いておく。

先般、中村俊輔著『夢をかなえるサッカーノート』については書いた。

著者もいろいろ挫折があるようだが、彼はW杯の試合会場にいる。

彼がその地にいるということは、挫折をしてもほかのチームで挽回した結果である。

育成システムが画一的でなく、広がり奥行きが整っていることとは

ほかの競技に比べても、「やはり世界のメジャー競技」と言わしめる要因であると思う。

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日本国内のサッカーの競技開始の多くは、おそらく小学校低学年。

が、中村氏のスタートは幼稚園である。

横峯吉文著『子どもに勉強を教えるな~「ヨコミネ式」自学自習の10か条』で

触れられているが、早い段階から競技に触れられるということは

筋力だけでなく、神経系や頭の使い方などその競技の要点を早期に

吸収する上で重要な位置を占める。

サッカーの場合は、ボールとある程度の人数さえいれば、

スペースは路地裏でゴールはカラーコーンでもできる競技である。

そこに基礎を楽しく教えられる人間がいることは、あまり難しくない。

(少年サッカー、あるいは中高の部活での絶対的経験人数が多いことで、

嫌だ嫌だといいながらでも、基礎指導は受け、技術を理解している人間が多い)

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そのうえで、地域に根ざしたJリーグをはじめとするクラブチーム参加団体の

ユースチーム、ジュニアチームという存在は中学・高校という学校スポーツ=選手育成であった、

野球以外のスポーツにとって大きな意味を持つものに見える。

選手育成の幅が広がった、という理由だけでなく、

野球のボーイズリーグは、学校スポーツに近しいものになりがちであったものが、

学校スポーツ以外に各地に根ざした育成システムがあっていいという

「日本人にとっての新たな育成方法」(=徒弟制度以外の教育方法)を

どんどん試し続けているわけである。

よって、学校システムで当たり前の要素を理解していない選手が

出てくることも致し方なきこと(にやり)。

が、学校システム内に押し込んでいたらすべてが上手くいくのかというと

(というか、上手くいっているように見せられるのかというと)、

現在では難しくなってきているのがわかるはずである。

”神の使い”として行事を行っているはずの徒弟関係のしっかりした

とある国の国技の現状を見れば実感できますわな。(ニヤリ)

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と、書いているところで後半も0-0で終了。

話を元に戻す。

さて、ひるがえってボクシングの教育システムとはなんぞ。

ま、海外に目を向ければ、某世界チャンピオンの坊ちゃんは

当然のごとく、世界チャンピオンになったりしている。

その源泉は、ベビーボクシング(幼年ボクシング)であるのだが

日本ではできないだろう。

日本の凋落がもっと進めば、かつての先進諸国のように自らのプライドを

スポーツへ向ける強化が行われるかもしれない。

が、今の時勢に合わせるならば、より身体面強化に向ける教育のあり方が

あってもいいんじゃなかろうかとも思う。

たとえば今身体面での強化に結果を出しているフラッグラグビー(フラッグフットボール)。

スペースの使い方などで大きな効果を得ている。

親御さんがに格闘技に寛容であるならば幼年教育はできるが

幼年からのダメージというのは、恐れる親御さんがいても当然。

であるならば、フラッグラグビーのような身体ダメージを最小限にしながらも

本チャン競技に近しい競技感覚をつかめるような

幼年の育成プログラムの確立はできないだろうか。

それを作り上げていくことも、KGボクシング部が発展していくことと同時に

今回のW杯を見てきた、ワタクシがやってみたいものである。

・・・・・

さて、いま日本がパラグアイにPKで負けた。

PKになった時点で、負けであったのだろう。

今の日本サッカーの現在の力だと思う。

たぶん、勝つためのそこまでの想像力は日本代表にはなかったのだ。

同じく、今期のKGボクシング部が勝てなかったのは、その競り合いに対する

”慣れ”の不足、競り合いの場面への”想像力”の不足であったといえる。

たぶん、明日の世論(新聞、テレビ、ラジオ)、その後の世論(雑誌、書籍)は

間違いなく”0-0で乗り切り、PKまでいった日本代表、よくやった”であろう。

でも、負けは負けである。彼らの目標に到達していない。

彼らはベスト4を目指して力を尽くしたのであれば失敗である。

KGボクシング部の諸君にはその感覚、つまりは”足りなかった”感を

遠いものと思わずに自らのものに取り込んでほしい。

想像力、それに端を発した創造力は、必ず力になりうる。

by メジャー競技ってやっぱり人に何かを考えさせるものを持っているな

と思っている、かんとく

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