『2010年度大商大戦総括』について byかんとく

大商大戦、4-5惜敗。

同志社戦、龍谷戦に比べると、格段によくなっている。

リーグ戦、しかも1部という舞台にも多少なりとも慣れ、

或いは自分の前の選手が負けたとしても、きちんと頭を切り替えて

すべきことをしようとしていた。

負けたのは悔しいが、選手の成長は嬉しいものである。

今回のリーグ戦、まだ終わっていないがあと少し、という試合が多かった。

うちにとっては最終戦になる関大戦は、

仮に他大学に行ってもエース級がそろう強敵だ。

だからこそ、今リーグ戦の総決算としての試合をしてホシイ。

ということで総括。

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【前田】 ここしばらくの試合の中で、1番の出来だったと思う。

今回のような試合が当たり前に出来るようになっていくことが、

ボクシングにおいて大事なことだ。

ポジショニングが良かった。

変に回ろう、足を使おうとせず、

打ち込む意識でポジショニングできたことが勝因だろう。

が、改善点もある。打ち込んだあとの連打が少ない。

いざ打ち込んでチャンスを得ても、そこを逃すと

逆に相手にチャンスを与えることも、間々あるのだ。

連打の後の更なる連打ができるように、ミット打ちを工夫してもらおう。

・・・・・

【山下】 初めてのリーグ戦にしては良い動きだった。

相手が主将の大国君だったので、運が悪かった部分もある。

試合を観戦していた某記者さんの話では、

「関学・大商戦で、ほんとに相手を一撃で沈めるようなパンチを

打ち込んでいたのは、大国君と金澤君だけだった。」とのこと。

折角そういうボクシングを、身をもって味わった(?)のだから

今後はそういう強いパンチを意識して練習してほしい。

1ラウンドという短い時間で終わってしまった原因としては、

攻撃パターンが大きく単調すぎたことか。

折角、連打に入れば良い攻撃が出来るのだから、

そのモードにどうもって行くか、そこに工夫が必要だ。

例えば、リードブローの種類、角度の工夫、或いはフェイクの使い方。

パターンとして使える物の種類を増やせば、

ロングレンジからでもチャンスを作り出せる可能性が、飛躍的に高まる。

そのためには、その基礎となるパターンの確認と反復練習が必須。

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【宮本】しっかりしたボクシングが出来る久保くんが、

まさかあんなに前に出て、フックを中心に攻撃で来るとは意外であった。

フライからナチュラルに戻したことで、パワー負けをした部分もあったが、

そんな相手だからこそ重心を前に乗せておかないと、押し切られてしまう。

それがよくわかったはずである。

真っ直ぐ入ったらフックをもらうリスクがあるのであれば、

まずは前の手のフックを回避しながら、打ち込めるポジショニングを

意識して入って行かなければならない。

後はショート。ラウンド数ではなく、正しい動きの反復回数を意識してホシイ。

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【石丸】 良かったと思う。観戦していた人の中には、

石丸が勝った、とおっしゃっていただいた方もある。

が、負けは負けである。

慰めの言葉をかけられたいから、ボクシングをしているわけではなかろう。

じゃあ、次こそ勝とう。

敗因はチャンスに押し切れなかったことにある。

前よりはましになっているが、打ち込んだあとにバックステップ、

これが曲者だ。

バックステップするとその直後は打ち込まれないが、

そのさらに後、相手が打ち込んで来ないと限らない。

練習方法としては、ジャブからチャンスで打ち込む、

バックステップで一旦回避したなら、その後に打ち込む意識を持とう。

ミットを持ってもらい、打ち込み、バックステップ、打ち込みを

1セットで終わらず、3セットくらい当たり前に反復する癖をつけると良いだろう。

そうすれば反撃に対してローダック、という以外の選択肢を身体が覚えてくる。

反則をとられる機会も大幅に減らせるはずだ。

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【安藤】 腰の状態がよくないということもあろうが、

攻撃フェイズでの入り方がワンパターンすぎた。

背が高くリーチのある大浦くんのようなタイプを相手にするには、

本来ならばワンツーの後の攻撃方法を身につけておくべきであった。

きれいなワンツーは非常に有用な武器だが、

相手のバランスを崩す為にも、入り込んでの攻撃でも自信が持てるように

インファイトの攻撃方法もあると、攻撃に幅が広がる。

ジャブを練習していたときのように、まずは個別にアッパーやフックの

技術を身につけていければ、相手を崩す方法を身につけられるだろう。

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【金澤】 前の試合を見ていた者は、ツーしか怖くないという印象を、

誰もが持っていただろう。が、左フックまで返せたことは大きい。

次はその後に、例えばボディーストレートから左フックを返すと

上下に意識が散るので、相手に更なる恐怖心を植えつけられるだろう。

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【高木】 泥臭いボクシングであるとおもう。

パワー不足のため、打って入ってもきれいにポイントを取りきれず、

同志社、龍谷と悔しい2試合だったが、勝ててよかった。

きれいなフォームで打ち込めるのだから、前から言っている通り

全身で生み出すパワーを拳に乗せることに集中して取り組んでホシイ。

試合後、高級中華料理屋でお話させていただいた、某大学の指導者は、

「数年後、彼にパワーがついたら、倒し屋って言われるボクサーになる」とのこと。

日々是精進。

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【仲摩】 ウイークリーに書く。

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【田尻】 彼の今までで一番良い試合だったと思う。

前に出てジャブをしっかり出していた。

が、打たれたあとに下がりコーナーに追い詰められてしまった。

そこで強いストレートをもらえば、重量級であれば効く。

打たれたなら、逆に前に出なければならない。

前に出、距離が詰まれば強烈なストレートはほぼ打てない。

怖いのは後ろに重心が乗ったときにもらうストレートだ。

一撃で試合が止まる可能性が高い。

前に出てインファイトの方法は、井上から習っているはず。

それを出せるように、怖いときこそ前に出る意識を持っておこう。

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【応援】 前に比べて役割分担がよく出来ていたように思う。

ダメージをもらった部員は、ドクターに連れて行かなければならない。

グローブやラインベルトは試合後に返さなければならない。

それぞれの役割を事前に決めていたのは良いことだ。

混乱せずにすむ。

試合は混乱した方が負ける。

冷静に今ある攻撃パターンをどう出すか、瞬時に決められる人間が勝つ。

瞬時に決められるには理由がある。

事前に試合のことを考えて、準備(つまりは練習)しているからだ。

であるならば、応援についても同じことが言えるのではないか?

応援している人間それぞれが、今出ている選手がどんな攻撃パターンを

持っているか理解しているだろうか。

理解していないのならば応援が混乱しても、自明の理である。

by かんとく

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