『人を突き動かすもの』について byかんとく

本日は休みを取っていたので、昼は大学にて練習。

休みを取ったのは、”日本のエース”長谷川穂積選手の世界戦を見に

神戸ワールド記念センターに赴くため。

すごい試合であった。テレビ放送を見た方もそのすごさを感じたと思う。

ワタクシが思うに、あのボクシングというものには、

ボクシングにおいて大切なものが集約された試合だったと思う。

録画した人は何度も見てほしいと思う。

ワタクシの場合、自由席という遠目からであったが、完全に頭に焼き付けられた。

帰ってきて、ビデオで確認したことも含めて、理解して欲しいと思うことを書く。

・・・・・

①ジャブを多様。

長谷川選手ほどのレベルになれば、はっきり言ってジャブを使わなくても

目だけで相手との距離感は、ほぼ90パーセントは把握できるはずである。

にもかかわらず、倒して勝つためにはより正確に距離を把握する必要がある。

そのために、ジャブで距離をはかっていたからこそ、抜群の右フックを

(と会場では見えたが、実際には当てた左ストレートと、その返し右フックを)

正確に相手のアゴに当てることができる。

・・・・・

②相手を打ち倒す為に必要なパンチを身につけ、その軌道が見えている。

ここ数回の防衛戦の長谷川選手のパンチは、完全に打ち倒す為に

必要なパンチを正確に当てている結果だ。

言うなれば、どう打てば相手が倒れる(つまり脳震盪を起こす)のを

身体が理解している。

そのために一つ一つの正しい動作を完璧に身につけていなければ、

(握り切れてない、スピードがない、体重が乗っていない、外からパンチが出ている等) 

チャンスにはなっても、一撃必倒には至らない。

・・・・・

③チャンスとなれば絶対にモノにする。

必倒のパンチを当てていながらも、起き上がってきた相手に対して

一切の起死回生のチャンスを与えなかった。

相手が一度脳震盪を起こしたのであれば、

その後は必倒のパンチのレベルから落ちていても、

何発か当てれば、更なる脳震盪を引き起こしやすい。

その場面を瞬時に判断し、倒すために最良の行動をしていた。

・・・・・

それにしてもすごい。

ほとんどのボクサーはチャンピオンになったことで、

達成感の為、それ以上のものを求められなくなっても、仕方ないと思う。

それほどの準備と、試合後の高揚が舞っていれば当然だといえる。

しかしながら、長谷川選手の場合、チャンピオンになってからのほうが

進化のレベルが格段に上がった。

彼を突き動かすものはなんだろう。

・・・・・

期せずして、本日帰宅後に関西ローカル番組を見ていると、

サロマ湖ウルトラマラソンに挑戦する、とある芸人のロケを見た。

もちろん芸人さんなので、テレビに出てナンボという部分もあろうが、

それだけであるならば、足が痛いにもかかわらず走り続けようとは

思わないはずである。

その芸人、はっきり言って、過去は太っていたし、ワタクシと同じくヘルニア持ちだし、

フルマラソンすら走ったことがないのに、5時間半くらいのタイムで中継地点として

設置されたフルを通過、55km地点まで続けた。

曰く「今日、これ終わったら風呂入るじゃないですか。

でもそのときになんであのときに辞めたんやろうとは、思いたくないんです」と。

其々が何かを始めるとき、モチベーションとしては下心でいいと思う。

だけども、それを越えた何かを掴むというのは、

もしかすると特別な才能が必要なのかもしれないが、

なぜか、それを身につけた人に感動してしまうワタクシであった。

by 他山の石の感動だけでなく、どうせなら自分の後輩に

そういう人間がでてきて欲しいと思う、贅沢者のかんとく

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください