『しんちゃん』について byかんとく

酔って帰ってきた。

家の近所の店にて酒を飲む。

前に連れと寄った際にママが酔っ払っていて、近所のスナックに拉致された。

その際の支払いの為に訪れたところ、先般紹介の

鷹裸ヅカ過激団(過激)の大道具ご一行と遭遇。

今回の酒のツマミは『しんちゃん』について。

この不景気の時代に、「増産!増産!」と歌っている、

景気の良い幼稚園児のことではない。

その店の常連の『しんちゃん』についてだ。

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年のころは55歳あたりらしい。

ワタクシが訪れる際には、いつも機嫌のよい顔で焼酎をあおっている。

というか、ワタクシが訪れる際にいなかったことがない、といっていい。

いなかったとしても、別の店で飲んでいて必ず帰ってくる。

そんなオッサンについて。

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このオッサン、酒を飲みすぎて、ワタクシの五倍くらい顔が黒い。

肝臓をイワしていると実しやかにささやかれる。

この店に訪れるおっさん達は、会社や家庭の不満を

ママに対して、或いは他の客に対してぶつける為に来ている者が多い。

が、『しんちゃん』は別格である。

『しんちゃん』は中卒で大工さんを40年位しているらしい。

が、この人が他の客や、ママに対して不満を言っているところを

見たことがない。

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一般にワタクシのように、サラリーマンを10年くらい続けていれば、

酒癖の悪い人間に出会うことは良くあることだ。

陽気になる。不安感が増す。

その結果、いらぬトラブルを招く人もいれば、愚痴っぽくなる人もいる。

というか、普段の生活が型に嵌れば嵌るほど、その傾向があるように思う。

また、傾向がないにもかかわらず、そうなる人もおったりするから

対策が難しかったりする。

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しかしながら、『しんちゃん』はすごい。

自身を無理に飾ることもせず、かといって自分を卑下することもしない。

卑猥なことも言うのに、それはそのキャラクターとして認知されている。

先般あった際には、過激なことばかり言っていた過激団の面々も

『しんちゃん』に対してだけは優しい結論に至る。

この能力はなんなのか。

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『しんちゃん』が顔色が悪いのも、みんなが『しんちゃん』に

昼間から酒をおごりたくなるからだ。

人がいい『しんちゃん』は病院で止められているのに、

飲んでしまうのである。

だからこそ、この人には計算でない魅力があるのであろう。

だから『しんちゃん』は男にもてる。

口説かれるというのではなく、男が友達として寄ってくる。

・・・・・

畢竟、人の魅力とは何たるや、であろう。

残念ながらこの『しんちゃん』がシン=チャンでも

シン=チャンミンでもないのが残念だ。

確かに生きていくには計算高くあるほうが良かろう

でも、そうでない生き方もあるみたいです。

ワタクシも結論は出せませぬが。

by かんとく

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