『体罰』について byかんとく

アキモト(仮名)さんのところのお嬢さんが世間を騒がせたということで

髪を切って自分の至らなさを演出し、涙ながらに謝っている。

多分、またほとぼりが冷めるまで、地方か海外へ“移籍”するんだろう。

いつもの手である。

そして強化のためにいつもの手を使ってきたのがばれたのが、

柔道界だったことが判明した。

ワタクシは単純にこう思うものである。何を今更、と。

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みんな知っていたはずであろうに、今更、声高に叫ぶことに何の意味があろう。

多分今の学生の親御さん世代以前までなら、学校でも体罰は当たり前にあったはず。

ヤンキーかイタズラっ子かはわからんが、どこかで拳骨落としや平手打ちなぞを

食らっている奴を見たことがないならば、良い学校だったのである。

しかし世の中、良い学校ばかりではない。

ちなみにワタクシの生まれ育った貧しい港町・呉では、

小学校(二十数年前)では普通に先生がゲンコツ落とし等しており、

中学校(二十年弱前)日常風景的ににブッ飛ばされている奴が結構いた。

まあ当時の町が持つアウトローを許容しがちな風土が中学生を

悪い方に引っ張ってかないようにいう善意の先生もいたかもしれないし、

学年主任が結構な管理教育者だったことも原因としてあろう。

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確かに今は体罰なぞ許されない世の中になった、建前的には。

でも多くの体罰を受けた経験のある人民にしてみれば、

体罰が無くなったと体感的に認識している人間はいないはずである。

こんなことはないだろうか?

どう考えても、あの高校の野球部の子は

血の気の多いのばかりが集まっているのに何故か問題にならない。

どう考えても不良が多い学校なのに、その割に学外で問題がない。

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それは不良とか血の気の多い野球部が、何かしらの「畏怖すべきもの」を

持っているからである。

世界で最も多くの人々から「畏怖すべきもの」として評価されているのは「神」だが、

残念ながら日本において「神」或いは「仏」の需要はあまり高くはない。

上述の不良や野球部に限らず、生命力溢れているが、しかしまだ力の足りない若者は

「神」よりも身近な存在に「畏怖すべきもの」を見つける。

日本においてはそれは親か学校の先生か、それとも武道の先生くらいであろう。

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この三者は当然に、物質的力の行使や存在の意味において、大きな裁量を持つ。

三者から見れば子どもや生徒という者は「小さき者」に過ぎない。

その「小さき者」に指導して育てていかなければならない。

多少の痛みを与えることで「小さき者」の成長のためになるならば行おう。

多分最初はそんなもんであるのだが、何せ「小さき者」は

自分で上記の三者に理路整然とその行動の是非を問いはしない。

だから幼児虐待だの、行き過ぎた体罰だのが起こる。

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この際、行き過ぎた体罰だの幼児虐待は別にしておこう。

ワタクシが言いたいのは、本当に体罰は各メディアが鬼の首取ったように

報道しつづけるくらい、いけないこと「だった」のかということである。

確かに柔道界はIOCやJOCを正面から見れなくなっただろう。

IOC、JOCはスポーツにおける体罰を厳禁している。

体罰で選手を強くするのは、選手第一主義じゃないという論理である。

ワタクシはここで疑問に思う。

柔道ってスポーツだったの?武道じゃないの?ねぇ、文部科学省さん教えてよ。

武道的精神を注入するために、体育じゃなくて武道の時間を中学に作ったのでは?

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柔道はスポーツか武道化は横に置き、格闘技であることは間違いがないだろう。

格闘技はその成り立ちから考えても命に関わるものである。

その場において緊張感を欠けば、「死」がすぐそこに顔を出しかねない。

だから指導者が熱血指導が過ぎるくらいにヒートアップした気持ちも、

元々ヒートアップしがちなワタクシにはよくわかる。

まあワタクシには「何が何でもメダル」なんて立場に立ったことがないから

よく理解できないけれども、そのプレッシャーも相当なものだったのだろう。

こんなにオリンピックが商業主義化すれば当然である。

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あれやこれや横に話が飛び、よくわからない文章になってしまったが

結局ワタクシにとってはこれが思ったままの話である。

もう一つ、よく考えて見てほしいことがある。

柔道界、15人の選手により指導者の告発がこの事件の発端である。

これからの選考に影響があってはいけないからと、15人の名前は伏せられているが、

ワタクシにはアキモト(仮名)さんちのお嬢様のように、これからもしっかり

売り出していくつもりの人材がおると思うが、いかがだろうね?

by かんとく

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