『相手の立場』について byかんとく

総選挙、年内ですか。

思った通り解散、で議会は大混乱か。

そう考えてみると、指導力、あるいはリーダーシップとは何か。

総選挙が近いどこかの国の首相のようには、残念ながらワタクシは

持ち合わせていないので、それについての古典を読んでみることにした。

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『人を動かす』(デール・カーネギー著、 山口博訳、創元社)を読む。

巷に溢れかえっている自己啓発本、の元祖だが、今まで読んでいなかった。

タイトルが気に入らない。理由、以上。

だが読んでみると、この作品がロングセラーたる理由もわかる。

事例によっては古めかしさを感じざるを得ない点はあるが、まず文章と実例が平易である。

そして其々の主張を正面から否定しないという方法は、日本人的でもある。

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『30デイズ』(『スーパーサイズミー』で有名なモーガン・スパーロックの

ドキュメント番組のDVD)を最近見ていた。

“ホルモン治療で健康を取り戻す30日”なんてのもあったが、

“キリスト教徒がイスラム家庭に30日”とか“ニューエイジ体験を30日”

という思想における対立がある場合のドキュメントが中心か。

結局、其々の会の登場人物は、その「相手の立場を自分に取り込む」ことで、

今まで自分が持っていなかった大きな知恵を得ている様子だった。

“キリスト教徒がイスラム家庭に30日”ではイスラムにおけるお祈りの効用だとか

“ニューエイジ体験を30日”では自己の中にある感情の動きを知ることだったりとか。

“無神論者がキリスト教徒家庭に30日”の回では、キリスト教徒側にとって

自己の信仰を見つめ直すきっかけになったという話もあり。

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『人を動かす』の根本に「相手の立場になって考えてみる」ということがある。

正面から相手のやり方を変えようと思ったところで変わらないだろう。

相手の立場になってみることで、違う選択肢を提供することができ、

結果として相手はやり方を変えるということである。

逆に「相手の立場を自分に取り込む」ということは「自分のやり方を改善する」ための

選択肢の増加にもなる。

人の技術を取り込む、っていうのは何事においても上達のための一歩でしょうな。

by 歴史上の人物で、人の言ってることを取り込む能力に関して、

坂本龍馬を挙げる人が多いだろうが、ワタクシとしてはどうも坂本龍馬という人物が

「人の言葉をそのまま別の人に伝えるだけで、意味を理解していなかったんじゃないか」

と考えてしまう、かんとく

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