某OGの勤める会社の製造する『We fat』(仮名)のCMでは
正月休みで体重増加を経験した人の割合は、7割を越すらしい。
まこと時期に即し、賞与・お年玉という金余りの日本人を狙い、
且つ、この時期特有の人の弱みに付け込んだ、上手いCMである。
そういったマーケティングの対象者の方々へ、敢えて言おう。
その弱みはボクシング部に入れば、解消されるであろう。
今の4回生に入部当時0.1トンという猛者がいたが、
試合に出るために、ミドル級リミットの0.075豚まで落とした。
彼は多少脂肪があったわけだが、25パーセントの体重減である。
彼が入部当時の私は考えが浅はかであった。
今思えば写真を撮っておけばよかったと、後悔の念をぬぐえない。
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正月休みは暇である。先般紹介の小説は一瞬にして読み終え、あまりにも暇であった。
仕方が無いので、田舎から訪れた宝塚市に身寄りのない家族が涙を流す中、
置き去りにし、小一時間ほど、チャベス号(チャリ)にて武庫川周辺を爆走していた。
正月である。家族連れが会話しながら散歩している。子供たちが蛸を揚げている。
チャベス号に乗る私の目に何が浮かんでいたか、読者諸氏は知るまい。
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さてその後、家族との涙の再会並びに懇談し、温泉にも行ったが、
あまりにも暇なので、久方ぶりにボクシングの基本でも書こうと思う。
さて、先般書いたような気がするが、ボクシングのパンチは「殴りつける」ではない。
ボクシングのパンチの基本、特にアマチュアの場合は的確さが求められる。
どんだけ思いっきり殴ろうが、体重が乗ろうが、当たらなければ意味が無いのである。
如何にパンチを当てるかについて、どのように指導すればいいか
はるか昔より思案しつづけていた。
あまりにも暇なので、そのあたりのことを考えながら、チャベス号でもがいていた。
自転車だけではなく人生においても、もがいているがな。
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選手が出すパンチについては、「本能+刷り込み」に大きく影響されていることは、
すでに書いた。
パンチとは思い切り殴りつけるものである、という認識だ。
だが、ボクシングにおいてのパンチとは、ディフェンスをする相手を殴り倒すもの。
ディフェンスをする相手を殴り倒すには、パワーとともに的確さも同様以上に大切だ。
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そこで、中高時代にゲーム漬けであった、現代の選手諸君へのアドバイスとして、
C社の『路上喧嘩者2』を思い出してもらえればいい。多分小学校くらいでやっている。
この後続作として『路上喧嘩者2突進』や
『路上喧嘩者2ターボ』(英和辞典で調べたが和訳が無い)などがあるが、
このゲームでの勝ち方のポイントを思い出してホシイ。
思いっきりボタンを叩いたとしても、強い攻撃が出来るわけではないのである。
ボタンを押すときはサッと押す。同じようにパンチもすっと出すべきである。
(追記、『路上喧嘩者』(1)と呼ばれるモノのアーケード版は、
ボタンがパンチングゲーム並みに大きく、強く叩くと本当に強いパンチが出るという、
画期的なアイデアにて成立していた。あのゲーム、今もどっかに無いだろうか。)
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どんなゲームでもそうだが、出すべきときに必要な技(破道拳や商流拳)を出すには
タイミングを覚える必要があるはずだ。
そのタイミングはどうやって身につけるか、繰り返し技を出そうとしないと
出なかったはずだ。
また一回出たからといって、何度か試していかなければ「ここぞ」という場面で
出せなかったはずである。
いいたい事として、タイミングを身につける練習も必要だということ。
タイミングよくパンチを出すには、ボタンを押すがごとく力まず出すべきである。
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また、ゲームならば自身でプレーしながら、第三者の視点で見ることが出来る。
だが、ボクシングという競技で正常な判断が出来ず、その視点を忘れがちになるならば、
指導者など第三者に見てもらう必要がある。
誰かに見てもらわなければ、的確に技(パンチ)が出たか否かわからんし、
結果として有効な技を出す上での的確なタイミングもつかめない、と考えられる。
上手いこと第三者を使う方法も考えよう。
by かんとく