ボクシングの基本12『コンビネーションの覚え方』 BY かんとく

最近ボクシングに関連のない随筆が多すぎて、

基本項目の更新が遅れている。

申し訳ない。

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まるで通信教育のようなこのボクシング講義で

教えられるようなことは、大体書いたような気がしていた。

結局面と向かって出ないと教えられないことが、ほとんどを占めるわけだが、

今回はコンビネーションの打ち方について。

勿論、個々の打ち方については其々の体格やら性格やら

いろんな要素があるので、道場で教えるとして、

教えられたことを早く覚える方法を書いておく。

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さて、一番の早道は結局、反復だ。

それを言っちゃあお終いよ、という話でもあるが、少々お付き合いを。

昔、『ベストキッド』という映画があった。

いじめられっこダニエルさんが、空手の達人ミヤギに出会うことで

成長していくというハリウッド青春映画だ。

(余談だが、ミヤギ役はパット・モリタという日系人で、薬師寺とか戸高とか

世界チャンピオンを何人も育てたマック・クリハラの従兄弟らしい。

薬師寺の世界戦みていて、「ミヤギがなぜ?」とおもったほど似ている。)

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いじめられて駆け込んだダニエルさんに、ミヤギが教えるのは

空手の基本からだったが、教え方がユニークだった。

教えてやるというにもかかわらず、「ダニエルさん、ワックスかける

。ワックスとる」

「ペンキ塗る。ペンキ塗る。」だけである。

どう考えても雑用である。同じ事を私が言ったとて、さすがに大学生の

うちの選手は反旗を翻し、ハンガーストライキでもすることだろう。

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で、いじめっこにからまれるダニエルさん。

そのときに、ミヤギさんは近くにいるのに助けてくれない。

「ダニエルさん、ワックスかける、ワックスとる」とか言っている。

下手したらボケ老人だ(失敬)。

でもこれで、ダニエルさんは相手のパンチを受け流す。

なぜか?理由はひたすらやらされたことにより、体が覚えたからだ。

(ついでに「ペンキぬる」は相手の回し蹴りを受けるため)

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同じ動作をひたすらやるというのは、人間嫌なものだが、

結局、ボクシングの基本は科学的には正しいが、動物の動きと相反している動きだ。

大体、ボクシングを始めるとはじめた後の方が、始める前より弱くなる。

それでも反復して練習するうちに、以前よりシャープに動けるようになる。

そこまでやらなければ、結局やらないほうがマシともいえる。

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さて、反復の大切さは理解したと勝手におもっておくとして。

それを試合に活かすためには、流れを通して練習することだ。

何かちょっと練習したことを、試合で出すのは勇気がいる。

相手だって打って来るからカウンターにならないか、頭以前に体が考えてしまう。

そうならないためには、

1.ゆっくりした動きでひたすらシャドー

2.出来るかなと思ったらスピード上げてシャドー(出来なかったらまたゆっくり)

3.ある程度できるようになったらミット(開いてる部分がないか相手に見てもらう)

4.サンドバッグに打ち込む(パンチが乗っているか確認)

5.弱い相手にマスで試す(いきなり強い奴にやっても失敗するし、

失敗したら自信を失うから、まずはタイミングを弱い相手で覚える)

6.スパーリングで試す。

7.だめならまた1~5に戻ってスパーリングで試す。

8.試合で出す。

以上、非常にわかりやすい流れだ。

参考に。

BY かんとく

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