ボクシングの基本2『歴史と本質』 BYかんとく

先般書いたボクシングの基本についての第二回。

わがボクシング部の部員はほとんどが大学から始めた者ばかりなので

再度確認の意味で書いてみようと思う。

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もともとのボクシングの起源はオリンピアの時代に遡る。

古代オリンピックの競技はすべて戦争で活かすための競技だ。

たとえば、円盤投げ、槍投げなどの投擲競技は戦争時の長距離攻撃のため。

ランニング競技はもちろん攻撃地点への移動のため。

そしてレスリング、ボクシングは近距離での肉弾攻撃のため。

ゆえに、上記競技すべての基本はスピードと攻撃力にあると言ってもいい。

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時代は流れて近代ではボクシングは英国などでの居酒屋、パブでの興行の部分が大きくなった。

興行、つまりプロ競技は観客に対して如何にアピールできるかが鍵となる。

有名選手にならなければならず、勝たなければ給料も知れている。

有名選手になるには派手な試合が必要であり、その方法は相手が倒れるまで殴ると言うものだった。

今では信じられないがベアナックル(熊じゃないぞ、裸という意味だぞ)での競技も当たり前だった。

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アマチュアボクシングもつい先日まで、倒すのが当たり前の競技だった。

というのはノーギア、そしてグローブも小さいもの(10oz。軽量級では8oz)で行われていた。

現役選手が知っている人では萩野さん、宮脇さんくらいの学生時代までか。

詳細は70年史でもよんでくれ。

小さいグローブ、そしてノーギアでの試合、しかも3ラウンドしかない。

打ち合いになる。その結果はどうか。倒し合うになる。

つまり、KO、またはRSCが当たり前と言うもの。

ダウンは今はぽっと入ればすぐにスタンディングダウンをとるが、

それこそ当時はダウンは「倒れた」と言う意味だったわけだ。

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時は流れて10年前。

千葉さんくらいの大学時代でも倒せる選手が多かったようだ。

当時はすでにヘッドギアもあるし、グローブも今と同等だけれども

まだパンチをまとめれば倒せる、と言う意識が選手の中に

無意識に残っていたのだと私は推測している。

だからこそ選手は倒せるパンチを打つために、

パワーをつけるためのサンドバッグ打ちや急所に的確に当てるためのミット打ちを意識していたとおもう。

その結果が試合において相手の顎を捕らえることになり

打ち倒す形につながっていたと思う。

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さてさて現在の試合やスパーリングにおいて

選手諸君はどこを打とうという明確な意識が果たしてあるだろうか?

意識していなければ、そのための気づきもなく、そして結果にはつながらない。

大学受験において、とある大学入試には国語は現代文しかないのに、

漢文を必死に勉強してますよ、という高校生がその大学にうかるだろうか?

要は意識がどこにあるかと言うものを履き違えてはならない。

ボクシングの攻撃においての基本をまとめると

相手を倒すために下記の三つ。

1.物理的な意味でのパンチ力。

2.的確に打ち抜く技術。

3.相手がディフェンスする前に当てるスピード

さてどうすれば身につくか、考えてみよう。

そのまえに、必要な情報を集めて整理してみよう。

BY かんとく

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