『ステロイドとアメリカナイズ』について byかんとく

正月に怠惰と食欲という2大マーラ(魔物ですね)に取りつかれたため、

腹/腕・足の比率として、ますます昆虫具合が増していたので、久々に走ってみた。

小林→宝塚→塔の町→小林で計8kmくらいか。

塔の町→小林は結構下り坂なので、一人で箱根駅伝第6区を妄想。

いかんいかん、「妄想は慎め」というお達しがあったのだった。

・・・・・

さて、読書が滞っておる。

慣れない英単語を覚えるという作業に明け暮れていたためだが

脳がはち切れそうだぜ。

そんな中で先日丁稚先の同僚Aに借りた、町山智浩著の

『アメリカは今日もステロイドを打つ』(集英社)を読む。

「ステロイドと言えば筋肉増強剤、プロレスだけじゃなくてプロの野球選手、

はては高校の野球選手までみんな打ってるよー、マッチョ万歳、男なら筋肉だろ?

だってアメリカだもの。」

というのがつい先日までのアメリカ文化。

「いまでは美容のために女性も打ちますよ、この一本でその嫌なシワが消えます。

より良い人生を生きるために、さあアンチエイジング!Thsi is USA!」

というのもアメリカ的ですな。(上述著書内の記述についてワタクシの勝手な意訳)

ショートルポが50本くらいで大体2005‐07年に書かれたものなのだが、

どっかの国にも、アンチエイジングの文化、見事に入ってきてますな。

もうやめとけよ、美魔女とか。言うてて恥ずかしくないんかな、

美容というものに時間をかけられるほど、自分が暇だという事実をバラして。

(ちなみにどこかのかんとくは、ほぼ毎日HPを書く暇さこそが

人生において一番重要なことだと思っています、にやり)

・・・・・

まあそれはさておき、面白かった章として「アメリカには星一徹がいっぱい

~スポーツ界のモンスター・ペアレンツ~(上述著p.29)」

スポーツ家族に密着取材するという、ピッグダディ(仮名)のような

アメリカでは大流行り(ジ・アプレンシャスみたいなね)のテレビ番組では

小学生でも学校にも行かせずに、ひたすら一つの競技に打ち込ませるという

星一徹風味な状況を流しているようである。

そりゃあ、小さなころから持てる才能を最大限に伸ばすというのは

親としては子どものためを思ってという部分があるかとは思うのだが、

常識や教養の基礎さえ身につかないでいる様子を見るにつけ、

それでええのかな?という疑問はこんな言葉で結ばれている。

「ガキの頃からスポーツ以外に何もなかった彼らは、プロとして成功しなかった場合、

残りの人生をどうするのか?そう、自分の子どもにまた夢を押し付けるのだ。」

日本もベビーボクシングが流行るのはよいとして、もし親御さんとして

子どもさんにボクシングをやらせてみようと思われる方は、同時にきっちり

世の中に通用する人間としての基礎(勉強も含む)を身に付けさせてほしいものです。

日本がアメリカナイズされていくとすれば、日本の子どもたちも

アメリカのスポーツ少年・少女と同じ目にあう可能性も低くはないと思うが、

いかがでしょう?

この町山さんの本、国際学部の学生は読んどいたほうが良いとおもいます。

ある意味で比較文化論です。

by 前にも書いた映画「コーチ・カーター」についての記述もこの本にあるが、

どんな競技の指導者の方も、ぜひ一度はこの映画を見てほしいと思う、かんとく

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