『文豪』について byかんとく

先般本屋で発見した文庫、村上春樹先生の

『1Q84~book1(4月~6月)後編~』(新潮社)を読んでいる。

別に春樹先生の全部が全部好きなわけではないが、

これは『ノルウェイの森』の次くらいに読みやすいかもしれない。

もうすぐ読了するのだが、しかし何だろう。

忙しくなればなるほど、すべきところから離れることを欲するのは、人間のサガか。

あるいはその行為から自分の目指すものを吸収しようとしていたのか。

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というのもこの数日、最終校了前のゲラチェックのために多忙。

だから本当は書かなければならない4月の予定の更新が遅れたりして、申し訳ない。

しかし昨日その作業も無事終了。

何をしてたかというと、このたび本を出すことになりました。

前々から臭英社(仮名)に勤め、ワタクシが東京出張のときに飲みに行くつもりだったのに

ドタキャンした某OBに「お前んとこで俺の本出せ」と言ってたのだが、

「無理ですよー、うちだと初版6000部(だったと思うが?)は刷らないといけないんで

それが見込めないと社内の調整がつかないですー」などと言われていた。

非常に残念な後輩だったのだが、あれやこれやの出版関係者の繋がりができたので

残念な後輩のルート以外での出版と相成りました(初版3000部です)。

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ワタクシの雅号をペンネームとしましたので、ご立腹なさらず。

満腹亭合歓畏蔵・著『バブルで碁~タイム待ちはとらぬ主義~』

全5編、計300頁の短編集小説集で、出版は宝鳥社(仮名)から。

表題作品は収容作品中で一番長い100頁ほど、

バブル期から現在の囲碁のプロ世界の話。

バブルと言う好景気、お祭り騒ぎの状況と、現在のような不況・低迷の続く状況下で

本因坊戦をはじめとするプロタイトル戦に望む若者の姿の差異を描きました。

他には好景気下の広告会社の接待の様子を描いた「吐く程飲まないと」、

仕事以外の行事が忙しい(つまりディスコで踊り狂う)OLの昼間との対比を描く「社員z」、

須磨浦海岸でナンパにいそしむ「不思議の海の柳楽(なぎら)」、

バブルの金曜の夜の繁華街群像「1QQ0」となっています。

(ちなみに全部バブル期に影響力のあった名前や、関係あるような名前をもじってみました)

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図書館にこもり雑誌を読み返し、DVDを借りてその時代のその場所を頭の中に構築したり、

モテル男は織田裕二先生だが、間男の竹内力や別所哲也で顔立ちの分類を楽しんだり、

あの暗い作品で有名な製作サイドが、バブルにはオモロイ物を作っていることに驚いたり。

(「新世紀エヴァンゲリオン」の監督、庵野秀明がバブル期には「不思議の海のナディア」を

かなり好き勝手な遊び心でつくっていた。「人間・失格」や「未成年」「聖者の行進」の

脚本家・野島先生はバブル期には「101回目のプロポーズ」という

恐ろしいまでに世論を巻き込む作品を作っていた」)

昨年夏からのワタクシのバブル研究の集大成と言ってもいいかと思います。

これだけの内容で、値段は620円(税別)、もう1名5冊くらいは買うしかない!

自分の取り置き用以外は、友達や大切な人にプレゼントしてください。

下記に表紙を載せておきますので、確認の上、書店へ急げ!

hyoushi-babble.jpg

by かんとく

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