『市井の人々へ』について byかんとく

不思議な人たちだと思う。

目の前にいた大事な人、大事な資産、思い出の数々。

そのほとんどを失いながらも、日本に住む人間は絶望しながらも、

そして場所によっては放射能の恐怖に耐えながらも、

彼らは変わらない生活を続ける。

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GDPでは世界第2位の国家ではなくなった。

数々の合理化で、伝統文化というものも身近に存在しなくなった。

が、自然の驚異に恐怖を覚えながら、同時にその自然に対しての畏怖を忘れない。

自分一人が生きているのではなく、自分ひとりでは生きていけないことを

体感、あるいは感覚として知っている人々。

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どこぞの知事が言っていた言葉、「天罰だよ、この災害は。

我欲が強過ぎるようになってしまったことに対してだ」と。

よく言えるな、と思う。

己が我欲を求めるため、他人を下に陥れることをしてこなかった人々へ、

この災害に遭遇することへの言われのない市井の人々へ、

これ以上の非難の言葉があろうか。

日本が悪くなったとするならば、同じ国に住みながらそんな言葉を吐く

そんなやつらのせいじゃないのか。

・・・・・

そして、今こんな不幸な状況でも、日本が世界に評価されるのは、

日々、自らの幸せのためとともに他人の幸せを祈り、行動する人々の

生命力と優しさではないのか。

仮にワタクシが、その知事と同じ立場に立てる状況があるとしても、

彼のようにならざるを得ないならば、そんなものはノーサンキューである。

被災された方々へ、神の、あるいは大いなる自然の多くの恵みがあらんことを。

by かんとく

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